ここでは同じガスでありながらあまり知られていないプロパンガスと都市ガスの違いについてリサーチ。供給方法や料金などいくつかの比較軸を設け、それぞれの異なる特徴やデータについてご紹介します。
プロパンガスと都市ガスはどちらも一般家庭のエネルギー供給に使われるガスですが、ガスの種類が違います。プロパンガスはその名の通り、プロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガス(LPG)を使用しています。
一方、都市ガスはメタンを主成分とする液化天然ガス(LNG)を使用。またプロパンガス(液化石油ガス)の主な輸入先が中東諸国であるのに対し、都市ガス(液化天然ガス)はオーストラリアが主な輸入先となっています。
参照元:日本ガス協会(https://www.gas.or.jp/tokucho/torihiki/)
参照元:エルピーガス振興センター(https://www.lpgc.or.jp/aboutlpg/term/data/ko_02.html)
プロパンガスは住宅の敷地内にガスボンベを運んで設置します。そのため定期的にガスボンベの交換を行うことで継続して使用できる仕組みです。都市ガスは地下に埋められたガス導管により供給する仕組みとなっています。
プロパンガスはLPガスタタンクからタンクローリーで充填所まで運び、そこからボンベを配送車で届けます。都市ガスはLNGタンクから供給所、住宅まで導管で結ばれているため車両を使うことはありません。
プロパンガスはガスボンベの設置場所が確保できて、そこまで車両で運ぶことができれば全国で利用できます。都市ガスはその名が示す通り、ガス導管が敷設されている都市部がメインで普及エリアは国土面積の約6%です。
都市ガス用のガス導管を地下に通すためには莫大な費用がかかります。そのため人口の少ない地域ではガス導管を敷設する都市ガスよりも、ガスボンベを配送するプロパンガスの方が効率よくコストを抑えることができます。
参照元:日本ガス協会(https://www.gas.or.jp/about/)
都市ガスは2017年4月に自由化が行われるまで政府の認可を受けた規制料金が設定されていました。自由化された現在では自由に料金を設定できますが、大手ガス会社のガス導管を使うことになるため料金の大きな差は出にくくなっています。
プロパンガスは以前からずっと自由料金制で現在も変わりません。基準価格が存在しないため、販売店によって料金が変わります。基本料金+従量課金ですが、競争がない地域では高い料金が設定されたり値上げも起きやすくなります。
プロパンガスは空気より重くガス漏れすると床面にガスが溜まります。都市ガスは空気よりも軽いため、ガス漏れした場合は窓を開けて外に逃がします。発熱量はプロパンガスが24,000Kcal/㎥、都市ガスが11,000Kcal/㎥で2倍以上差があります。
プロパンガスと都市ガスでは原料も熱量も異なるため、ガス器具を共有することはできません。引越などで使用するガスが変わる場合は、ガス機器を買い換えたり、部品交換するなどして仕様変更の必要があります。
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